女風はどこまで?本番はなぜ起きるのか - 一線の光を挟んで向き合う男女のシルエットの水彩イラスト。静かな問い。jofu-guide/honban-real-talk
女性用風俗のリアル

女風で「本番」はなぜ起きる?きれいごと抜きの業界の話

結論から言います。女風(女性用風俗)に本番(挿入行為・セックス)はありません。

前提として法律上も違法であり、ちゃんとしたお店は教育やペナルティを設けている。

僕が5年間、2,000人の女性に接客して、全国No.1まで走ってきて確信したことがある。

本番してリピートを取ろうとするセラピストは、消えていく。そして、お店がどれだけ徹底しても、密室で起きていることは100%防げない、ということだ。

なぜ「女風で本番」というワードは、ここまで人の注目を集め、炎上するのか。なぜ「ない」はずの本番が、一部で起きてしまうのか。

しかもこれは、セラピストが一線を越える話だけじゃない。本番を「求めてくる」女性がいる、という現実もある。

その「なぜ」を、女風の業界構造と、現場で見てきたリアルから、きれいごと抜きで解剖していく。

この記事でわかること

  • 女風って結局どこまでしてくれるの?

    本番はない。ではどこまでが含まれるか

  • 女風に本番がない理由(違法・お店が防ぐ)

    では、なぜ「ある人」で起きてしまうのか

  • 一線を越える3つの構造

    待機所の空気・「良かれ」と思っての営業・個人の欲

  • 本番を「求める」女性もいる、という現実

    その需要も構造をつくる。背景にある満たされなさ

  • 本番に頼る子が、むしろ早く「消えていく」理由

  • なぜ女風の本番は「薄っぺらい」のか

    男女の非対称

  • お店は選べる、でも最後は「人」による

    だから僕が正直に言える選び方

「本番はない」、その先の「どこまで」という問い

「女風って、本番あるんですか?」「禁止って言ってるけど、実際はしてるの?」。Xでも検索でも、この声は本当によく見ます。

実際著者である僕も、自分の職業をお話しすると男女問わず多くの方から一言目にこの質問をされます。

「ジョフウってどこまでするの?本番ってあるの?」

答えははっきりしています。女性用風俗で本番(挿入をともなう行為)は、法律で禁止されています。まっとうなお店は採用の段階でふるいにかけ、教育し、見つかれば厳しく罰します。

「本番がない理由」「料金」「初めての流れ」みたいな基礎は、別の記事で正直に書いているので、まずはそちらを読んでもらえれば十分です(女風によくある誤解。安全?危険? / 女風とは?はじめての方へ / 女風の当日の流れ|予約から退室まで)。

この記事で向き合いたいのは、そのもっと深いところにあるものです。

「ない」が建前なら、なぜ「ある人」「あるお店」で、それは起きてしまうのか。

普通の感覚を持ったセラピストが、時にお客様からの要求も受けながら、どういう構造に押されて、本番という一線を越えてしまうのか。

この業界でたくさんの同業者のセラピストや店舗を見てきたこと、事務所でのトラブルやクレームを間近で見てきたこと。そこを、セラピストとして2,000人以上の女性に接し見てきた現役オーナーの目線で、「観察」と「分析」として解剖していきます。

現場で、本当のところ何が起きているのか

女風の現場でセラピストがお客様から本番を迫られる圧。後ろ姿のセラピストに「本番できるの?」「どこまでしてくれるの?」「みんなやってる」「前の人はしてくれた」という吹き出しが詰め寄る水彩イラスト

まず、ネットに転がっている「リアルな声」から見てみます。個人やお店が特定されないように、内容だけをまとめて紹介します。

ひとつは、混乱です。「本番ありって聞いたけど」「ソープランドはありなのに女風はなんでないの?」。ルールと実態のあいだで、利用する側も戸惑っている。

もうひとつは、お客様側からの圧です。「どこまでしてくれるの?」「前に指名した⚪︎⚪︎くんはしてくれた」と本番を迫られた、という声。これはセラピストの男の子たちからほんとによく耳にします。

それを越えるかどうかはセラピスト側だけの問題ではなく、迫るお客様側の話でもある。ここは後でしっかり深掘ります。

そしてもうひとつ、僕がいちばん「これだ」と思った声があります。
新人セラピストが「実際に先輩で本番している話を聞いたから、そうしないとリピート取れないのかな…」。これです。

誰かに強制されたわけでもないのに、「みんなやってるから」という空気に飲まれてしまう。この「自然に発生する同調圧力」こそ、次に解剖する、目に見えない業界構造です。

なぜ本番は起きるのか|3つの構造

先に言っておきたい。本番セラピストは、「意志の弱いダメな人間」だけではない。むしろ普通の感覚を持った人ほど、構造によって変わってしまうことがある。

この女風業界を5年間観察してきた中で、人を押す力は大きく3つある。そこに、女性側からの圧も加わる。

順番に解剖していきます。

本番が起きる、3つの背景

待機所の同調圧力

先輩の話を聞いて「やらないとリピート取れないのかな」と思い込む

良かれと思って

「お客さんのため」が、いつのまにか止まれなくなる

個人の欲

性欲と承認欲求。「満たしたい」「求められたい」が絡む

+ お客様側からの圧 = 迫られる・揺さぶられることもある。越えるかどうかは、セラピスト側だけの問題じゃない。

(a) 待機所の空気。「みんながやってるなら」が伝染する

まず女性用風俗には「待機場」と言われる場所が用意されています。
そこには予約のない子が3人から10人、同じ待機所で時間を持て余している。真面目にSNSや写メ日記、お客様とのやり取りをしている子もいるが、多くのセラピストはただ携帯をいじっていることが多い。その中で、売れずに腐ってしまった子が、本番の話を武勇伝みたいに、自慢げに話し始めたりもする。

入店した新人にとって、この業界は右も左も分からない。だから先輩の言うことが「正しいこと」に聞こえてしまう。「本番したら指名なんて簡単だよ」。その一言が、何も知らない新人の中に間違った仕事の価値観を植え付けてしまう。

人が周りに合わせて動いてしまう力は、心理学の有名な実験でも繰り返し確かめられています。明らかに間違っている多数派の答えにすら、人はつい合わせてしまう、というやつだ。やっかいなのは、「本当はみんな気が進まないのに、みんなはやっていると思い込む」というズレが起きること。

そこに、新人同士の競争心が乗る。「同期のあいつには売上や指名数で負けたくない」。男同士のしょうもないプライドが、背中を押してしまうこともある。

(b) 「良かれと思って」の本番営業。一番見えにくい入口

3つの中で、これが一番見えにくくて、一番厄介だと思う。なぜなら、本人に悪意がないことが多いからだ。

「お客さんが喜ぶなら」「リピートしてもらえるなら」。善意のつもりで越えていく。仕事として割り切る子もいる。長くやって相手に何も感じなくなっても、「仕事」として応えようと、ED治療薬に頼る子すらいる。この薬は、心血管系のリスクが医学的に指摘されている。体を削ってまで、ということだ。

副作用として、頭痛や吐き気、ほてりや倦怠感が出ることも知られている。

でも、「喜んでもらうため」という言葉の奥には、本人も気づいていない計算が隠れていることも多い。

本指名・リピートを、失いたくない。つまり保身だ。本人は「お客様のため」と本気で信じている。だからこそ、一度始めたら止まれない。

人が「これは相手のためだ」と自分に言い聞かせて一線を越えるのは、心理学でもよく知られた現象

人を助ける仕事、たとえば医療や心理の現場でも、相手に情が移ったり、要求に応えすぎたりして境界を越えてしまう人がいる。女性用風俗は、それと構造がよく似ている気がする。

(c) 個人の欲。性欲と承認欲求

身も蓋もないが、これもしっかり書きます。セラピスト側の性欲や、承認欲求も、当然絡む。「求められること」で自分の価値を確かめたくなる。誰かに必要とされる感覚はそれくらい強い。

+ お客様側からの圧。本番はセラピストだけの話じゃない

ここを見落としてはいけない。「本番」はセラピスト側の問題だけの話じゃない。お客様側から迫られることも、現場では決して珍しくない。

「前の○○君は本番してくれたよ」と、前任者を引き合いに出して揺さぶる。「してくれたら、こうしてあげる」と持ちかける。中には、応じたら応じたで、後から逆にクレームを入れてくる罠もある。

セラピストたちと話していると、こんな声をよく聞く。「本番を持ちかけてくる客は、正直やばい人が多い。男が女性にそれを言ってきたら、やばいやつでしょ。女性だからセーフ、なんてことはない」。立場を逆にして考えれば、確かにその通りだ。

もっと深刻な話もある。本番をめぐって、最終的に警察沙汰になったケースも聞く。「了承しただろう」という客側と、「そもそも本番は違法」という建前がぶつかる。どちらが悪いという単純な話ではなく、密室で起きることは、構造的にここまで危うい。(個人やお店が特定される話は、ここでは伏せる)

本番を「求める」側の話。需要も、この構造をつくる

ここからは、もっと踏み込んで書きます。

本番が起きる構造を、セラピスト側の問題だけにして終わらせたくないから。求める側、つまりお客様側の「本番を求める需要」も、この構造には確かに存在している。

はっきり言う。本番ありきで利用する人は、一定数いる。さっきの「迫ってくる」とも少し違って、最初からそれを前提に来る人だ。

5年で2,000人の女性を見てきた体感として、その割合は、満たされない時間が長い人ほど多い。

パートナーがいてもレスが続いている人。結婚していても、心が離れてしまっている人。相手をもう愛せなくなっている人。年齢を重ねて「もう女性として大切に扱われない」と感じている人。

差別でも偏見でもなく、現場で繰り返し見てきた、傾向としての事実だと思う。もちろん、全員がそうだと言いたいわけじゃない。(パートナーがいる人ほど、女風を使うこと自体に「これは不貞になるのか」と悩みやすい。その答えはパートナーがいても女風は不貞になるのかで正直に書いた。)

この需要が、何をするか。求める人がいるから、本番をしてしまう子にお客様がつく。そうすると「本番をやった方が売れる」っていう思い込みが、いつまでたっても消えない。

求める人がいる限り、それに応えてしまう子も出てくる。需要が、セラピスト側の「やらない」という線を、少しずつ甘くしていく。セラピストだけを責めても、この流れは止まらない。

でも、もっと踏み込んで言わせてほしい。そういう人たちは、本番が欲しいんじゃない。たぶん、誰よりも「ちゃんと向き合ってほしい」人たちなんだと、僕は思っている。満たされなかった時間が長いほど、その「人と繋がりたい」という気持ちが、本番という、いちばん分かりやすい形をとって出てきてしまう。

これだけだと綺麗事に聞こえるかもしれない。実際に僕が体験した話を、ふたつします。

出会った一言目が「セックスしろ」だった人

出会った一言目が、「セックスしろ」だった女性がいる。深夜の予約で、お部屋に入った僕に、彼女が最初に放った言葉がそれだった。

話を聞いていくと、それまで呼んできたセラピストとは、みんな本番ありきの関係だったという。彼女にとっては、本番があるのが当たり前で、それ以外の使い方を知らなかった。

でも、なぜそこまでなのか。少しずつ話していくうちに、彼女が抱えてきたものが見えてきた。

彼女は幼い頃、父親から性的虐待を受けて育っていた。本来なら誰よりも守ってくれるはずの父親に、体を求められる中で大きくなった。その中で彼女は、「体を許せば愛してもらえる、許さなければ愛してもらえない」という、歪んだ愛情の覚え方をしてしまったのかもしれない。

だから、本当はセックスがしたいわけじゃない。「そうしないと愛してもらえない」という、もはや衝動のようなものに駆られていた。セックスは彼女にとって、愛されるための手段そのものになっていた。

その日、僕はマッサージとお話だけをして帰った。そして不思議なことに、本番ありきだった彼女が、だんだん僕との時間をリピートしてくれるようになった。求めていたのは、体の関係じゃなかった。話を聞いてもらうこと、ハグや落ち着く時間、ちゃんと向き合ってもらうこと。ずっと、それだったんだ。

僕にとって、このお客様との出会いは当時大きな分岐点になった。向き合うことは、セックスなんかよりずっと深いところで人の心を満たす。それを、はっきり教えてもらった出来事だった。

「セックスされないと不安になる」と言った人

もう一人、40代の女性の話もしたい。

その人も、はじめはセックスを求めてくる人だった。これまでの人生で、男性から求められてセックスすることが、自分の価値を確かめる唯一の方法になっていた。求められれば、「まだ自分は女として見てもらえている」「この人は自分を好きなんだ」と感じられる。だから、セックスを求めた。

でも、ちゃんと向き合って話していくうちに、本人がこう言ったんだ。「私、そういう人生だったから。多分、セックスされないと、不安になっちゃうんだと思う」。

彼女はただ、そういう求め方をする男性にしか出会ってこなかっただけだった。求められること=セックス。自分の価値は、体を求められることでしか確かめられない。そうとしか教わってこなかった。向き合う中で、彼女自身が、少しずつそれに気づいていった。

たくさんの女性を見てきて思うのは、性と自己肯定感は、思っている以上に深くつながっているということだ。セックスを求められること、応じることでしか、自分の価値を感じられない。そういう女性は、正直、かなり多い気がしている。

本番を求める背景には、たいていこの「満たされなさ」と「自分を肯定できなさ」がある。

二人とも、求めていた本番の奥に、もっと切実なものがあった。誰かにちゃんと向き合ってもらうこと。一人の女性として、大切にされること。

本番を求めるという行為は、それを手に入れようとしたとき、いちばん身近に手に入る薄っぺらい代わりでしかなかったんだと思う。

女風は本来、女性にとっての癒しの場になるはずの場所だ。だからこそ、本番に応えちゃいけない。違法だから、というのもある。それ以上に、応えることは、その人が本当に欲しいものから、かえって遠ざけてしまうからだ。

求めに乗るんじゃなく、その奥にある、女性自身もまだ気づいていない心の本音に向き合う。それが、僕たちセラピストが本当に考えないといけないものだと強く思っている。

本番に頼る子が、むしろ消える理由

冒頭で書いた通りだ。本番でリピートを取ろうとするセラピストは、長くは続かない。むしろ、早く辞めていく。

理屈はこうだと思う。

本番込みで接客を始めると、そのお客様にとっては、それが当たり前になる。

本番してリピートしてくれた客は、本番がなければもう来ない。だから、やめられなくなる。一度始めたら、降りられない。これが負のループだ。

そして本番だけを目的にしているお客様は、残念ながら良い関係にはなりにくい。短い時間で体だけを求める関係は、セラピストを「都合のいい性欲処理」の相手として扱う。気持ちのやりとりがないから、関係は深まらない。飽きられたら、それで終わりになる。

結局、本番に頼った子は、1ヶ月か2ヶ月で消えていく。1年後に残っているのを、僕は見たことがない。本番は「リピートを取る近道」に見えて、その実、自分で自分の価値をすり減らす消耗戦なんだ。

本番に頼ると、なぜ消えるのか|リピートの伸び方

縦軸=リピート(=売上)/横軸=入店からの時間。あくまで傾向

リピート時間(入店からの月数)
テクニックや向き合いで選ばれる子本番ありきの子

本質を追求するセラピストほど売れていく。

なぜ女風の「本番」は、薄っぺらいのか

ここが、この記事でいちばん話したかったところだ。

考えてみてほしい。少なくとも多くの女性にとって、セックスそのものは、男性ほど高いハードルではないことが多い。その気になれば、アプリでもナンパでもセフレでも、相手は簡単に見つかる。

一方、男性が風俗にお金を払うのは、セックスのハードルが高いからだ。だから、そこに価値が生まれる。女性は、逆。だとすれば、女風でわざわざ本番をすることに、どれだけの価値があるだろう。正直薄っぺらい、と僕は思っている。

同じ「風俗」でも、男と女で意味が違う

あくまで傾向の話。個人差は大きい

 
男性
女性
セックスのハードル
高い
相手は見つけやすいとされる
風俗に求めるもの
性欲の解消
癒し・寄り添い・大切にされる時間
本番の位置づけ
サービスの中心
重きを置かない
行為のあとの感覚
満足して終わる
「使われた」と感じることがある

生まれつきの差ではなく、今の社会・状況による傾向。個人差は大きい(2010年の大規模研究でも、性差は思ったより小さく、社会の影響が大きいとされる)。

現場のクレームで見える、男女の非対称

ジョフウの現場を見ていると、男女の違いが嫌というほど見える。たとえばクレーム一つとってもそうだ。

男性向けの風俗で、男性客がセラピストを目の敵にしてお店にクレームを入れる、なんてことはまずない。「射精してすっきり」できれば、それでいいからだ。

でも女性の場合は、そこで終わらないことがある。「使われた」と感じたとき、それを誰かに話したくなる。共感してほしくなる。だから結果として、お店へのクレームという形になることもある。

男性セラピストの側にも、特有の難しさがある。勃起という、目に見える反応だ。勃起しないと「私に魅力がないんだ」と悲しむ女性もいれば、逆に、勃起していると「性欲を向けられている」と感じて気持ち悪いと感じる女性もいる。両方いるのだ。

だから薬に頼る子も出てくる。女性の側にも、濡れているように見せるための道具(通称ウエトラ)すらある。男も女も、身体の反応を演技で取り繕おうとする。

そして、この「使われた」という感覚こそが、核心だと思う。お金も払って、体を使ったのに、なぜか「自分が使われた」と感じる。心理学では、人がモノみたいに扱われることを対象化と呼ぶが、まさにそれだ。

だから僕は、こう言いたい。多くの人が、男性目線の風俗観を、そのまま女風に当てはめてしまっている。

「風俗=エロいことをする場所」という先入観の誤った適用だ。

そしてこれは、利用する側の女性もだが、働く側の男性セラピストすらも同じ勘違いをしてしまっている人は少なくない。業界の中が見えないから、無理もない話なのだけど。

これは、ひとつの社会問題だと思っている

社会的な男女平等は、これだけ進んだ。それでも、性をめぐる平等だけは、まだ遠い気がしている。「女性用風俗を使っている」と、女性が男性同士のようにフラットに口にできるかというと、まだそういう空気じゃない。女性用風俗を語る女性は、どこかで声を潜める。男が風俗の話を笑い話にするようには、いかないのだ。

これが、生まれ持った何かなのか、社会の根深い刷り込みなのか、正直、僕にもわからない。2010年に発表された大きな研究(30種類もの性のふるまいをまとめて分析したもの)でも、性に対する男女の差は思ったより小さく、社会や時代の影響が大きいとされている。

それでも現場に立っていると、どれだけ平等が進んでも、性の平等だけは難しいのかもしれない、とすら思うことがある。でも、ひとつだけ確かなのは、この非対称が、今、確かに存在するということだ。

だからこそ、なんだと思う。女性が性を後ろめたく感じず、自分のために楽しんでいい。女性用風俗を、こそこそ隠すものじゃなく、堂々と語れるものにする。それを作っていくのが、この業界で生きていくと決めた僕の、使命のひとつだ。

では、本当に価値があるのは何か

女風の本当の価値は寄り添い - 広いソファで手を取り向き合って話すセラピストと女性の水彩イラスト。癒しと安心の時間。honban-real-talk

結局、僕が本当に価値があると思っているのはこっちだ。寄り添いやテクニック、癒しや技術でリピートを取っている子は、さっきの負のループに入らない。

なぜか。女性が価値を感じているのが、行為そのものじゃなくて、「その人に会いたい」「その人と過ごしたい」という関係のほうだからだ。だから、関係が続く限り、価値はすり減らない。むしろ深まっていく。

決定的な違いは、ちゃんと向き合うかどうか、だと思う。セックスなら、15分か20分で終わる。

その場しのぎの道具みたいに使える。でも、相手に本気で向き合うことは、長い時間をかけて、目の前の女性を深く観察して、その人を知ろうとする純粋な気持ちがいる。何倍も大変だ。

薄っぺらいものと、目には見えないけれど、かけがえのないもの。その差だと思う。

僕はずっと、「向き合うことは全てを凌駕する」、と思ってセラピストをやってきた。

面白い話がある。一度「使われた」と感じた女性が、それでもまた「会いたい」と戻ってくることがある。一見、矛盾している。でも、戻ってくるその人が求めているのは、本番じゃない。会いたい、話したい、大切にされたい。たぶん、それだけなんだ。「使われた」という痛みは、裏を返せば、本当に欲しかったものが本番じゃなかった、という証拠なんだと思う。

実際、初めて女風を自宅に呼んだある女性は、初回の正直な感想を「気持ちよかった」じゃなく「痛くなかった、それがすごい」と話していた。本番じゃない。痛みのなさと、安心。価値はそっち側にあった、という話だ(初めて女風に行ってみた女性の体験談レポ)。

本来セックスとは気持ちを寄せた相手とするから、意味のある時間になると思う。逆に言えば、気持ちがなければ、どれだけ体を重ねても、意味は生まれない。女風で大事なのは、そっちのほうじゃないか、と僕は思っています(このあたりの考え方は、セクシャルウェルネスという考え方でも書いています)。

お店はどう防ぐのか。そして、その限界

まともなお店は、本番をどう防いでいるのか。ここは僕がオーナーとして、はっきり言える。

やっていることは、突き詰めると2つだ。教育と、ペナルティ。

教育というのは、技術指導の前に、この仕事の本質を叩き込むこと。「エロいことをすれば稼げる」と思って入ってくる男の子は、めちゃくちゃ多い。

半分は当たっていて、半分は間違っている。風俗だから、性的なサービスがあるのは事実だ。

でも女性相手に、それだけで指名が続くことは、まずない。だから、人生で一番大切にされたと思ってもらえる時間、気配り、エスコート、技術。そこを磨かせる。

これはつまり、この記事でずっと書いてきた「誤った認識を解く」作業そのものを、お店の中でやっている、ということだ。

もう一つがペナルティ。人は、本人任せにすると、どうしても簡単な方に流れる。だから、越えたら重い代償がある、という線を、はっきり引いておく。僕の知るかぎり、ちゃんとしたお店は、それなりに重いペナルティを設けている。

法律の話も。お店が本番を斡旋すれば、それは売春のあっせんにあたり、明確に違法だ。だからお店は、自分の身を守るためにも、本気で取り締まる。「お店は選べる」というのは、こういう構造がちゃんと働いているお店を選べる、という意味だ。だから店選びには、ちゃんと意味がある(誠実なお店の見分け方は、女性用風俗のお店選びで具体的に書いている)。

「当たり」の確率を上げる、店選びのヒント

下を満たす店ほど安心です。ただし密室で1対1な以上、「絶対」はありません。むしろ「絶対安全」と言い切る店ほど、疑ったほうがいい。

  1. 教育がしっかりしている

    エロより先に「大切にする時間」を教えているか

  2. ペナルティが明確

    越えたら重い代償がある、と公言しているか

  3. セラピストを孤立させない

    面談やチーム体制を発信しているか

  4. 採用で人を選んでいる

    誰でも採るのでなく、ふるいにかけているか

  5. 「絶対安全」と言い切らない

    むしろ言い切る店は疑ったほうがいい

でも、ここからが、この記事でいちばん正直に書きたいところだ。これだけ徹底しても、本番が100%なくなることはないんじゃないか、と僕は思っている。

理由はシンプルだ。女風は密室で、男女が1対1になる。他人の目が、そこにはない。そして、人間には欲がある。教育で大半は防げても、最後の最後、その密室で個人が何を選ぶか、というのは誰の目にも届かない。

どんな組織でも、どれだけ環境を整えても、枠からはみ出す人は一定数出る。これは女性用風俗に限った話じゃない。どんな会社にもある。

つまり、「これさえチェックすれば絶対に安全」という見分け方は、どうしても嘘になる。冒頭で書いた通りだ。

この業界で傷つく女性も見てきたからこそ防ぎたい。本気で防ぎたい。でも、100%は防ぐことが難しい。これが、現場に立っている人間の、嘘のない結論だ。

で、結局、お店はどう選べばいいのか

不安にさせて終わり、にはしたくありません。だから最後に、正直なところを踏まえて、現実的な話をします。

まず、お店は選べる。教育やペナルティ、相談窓口がちゃんとしているお店を選ぶ。

その上で、「どのセラピストを指名するか」については、利用する側にもできることがある。それは、パッと見の写真や値段だけで、すぐに飛びつかないこと。その人のSNSの発信や、文章や、写メ日記でもいい。人となりを、ある程度知ってから選ぶ。これは本番だろうが、安全だろうが、いいセラピストを見つけることだろうが、全部に共通する。感じた違和感は、信じていいと思う。

そして、これは僕たちの側の話になる。お店にできるのは、教育とペナルティで数を減らすことだけじゃない。密室で1対1だからこそ、セラピスト自身も孤立しやすい。誰にも日々の接客や悩みが相談ができず、リピートの取り方も、この仕事の本質も、一人では掴めないまま空回りする。

その孤立こそが、安直な本番への入り口になる。だから僕たちは、セラピストを一人にしない。相談しやすい空気、個人との面談、チームでのミーティング。そうやって、一人ひとりが女性へ幸せを届けられるよう、仕組みで支えています。

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よくある質問(FAQ)

Q.女風って、どこまでしてくれるんですか?

女性用風俗(女風)でしてくれるのは、マッサージや密着、添い寝といった癒しの時間です。本番(挿入行為)は法律で禁止されていてありません。どこまでが含まれるかはお店のコース内容で決まっていて、予約時に確認できます。

Q.女風に、本番は本当にないんですか?

ありません。本番は法律で禁止されていて、まともなお店は教育とペナルティで防いでいます。ただ、この記事で書いた通り、密室で1対1という構造上、「100%」とは言い切れないのが正直なところです。

Q.「絶対に本番がないお店」の見分け方はありますか?

「絶対」はありません。むしろ、そう言い切るお店は疑ったほうがいい。できるのは、教育・ペナルティ・相談窓口がしっかりしたお店を選び、セラピストの人となりを知ってから利用することです。

Q.セラピストが本番を求めてきたら、どうすれば?

断っていいです。それは違法で、あなたが応じる義務はありません。お店にも相談してください。まともなお店なら、必ず対応します。

Q.お店が本番を「あり」にしているのは、違法じゃないんですか?

違法です。お店が本番を斡旋すれば、売春のあっせんにあたります。だからまともなお店は、自分を守るためにも、本気で取り締まります。

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この記事は、セラピスト歴5年・延べ2,000人以上の女性を担当した著者の経験と、科学的エビデンスに基づいて執筆されています。

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